2015年06月30日
逅里苑Life 6月30日

逅里苑の2階の神棚。
神道では、6月30日は大祓といって半年分の罪穢れを祓う日ということでした。
人は最初、綺麗な状態で生まれてくるが知らず知らずのうちに悪いことをため込んでしまう。
それを半年に一度、心身を清めるために全国の神社では大祓いを行うようです。
おそらく、今日は各地の神社では盛大に儀式が行われたのではないでしょうか。

僕が何やら神棚でごそごそやっていると、何名かの方が興味を持ち集まってくださり、
一緒に手を合わせてくださいました。
ある方は一緒にお祈りしたいと、畳の小上がりを上がって、立つのは難しいけど座ったままで。
ある方は、後ろで「二礼二拍手一礼やで!」と、何回だったっけ、と悩む自分に教えてくれます。
私も、皆さんにならって手を合わせます。
二礼二拍手一礼。
神道に縁がなかった私は、この作法を2年前くらいに初めて知りました。
ここ最近はなんだかしっかりと礼ができるようになってきたな、なんて感じています

明日は7月1日、1年の下半期の始まりです。
榊を替え、洗米、塩、水、お酒をお供えし、
また新しい気持ちで頑張っていこうと思います

2015年06月29日
逅里苑Life 粘り強い汚れに
食堂の床って、毎日拭いていても、汚れていきます。
ご飯が落ちた時にすぐに掃除できずに時間が経ってしまったり、踏んでしまったり・・・
放っておくと黒い糊状の物体になって、モップがけでは全然とれなくなるんですよね。
こんなのどうしたらいいんだ・・・と悩んだ職員の方は多いのではないでしょうか

利用者の方が寝静まったころ、広い食堂でしゃがみ込んでカリカリする男が二人・・・
なんだか変な感じですが、一度モップで湿らせてからだとよく取れます。
これはこれで、病みつきになってしまいます。

ひたすらカリカリしていると、通路から声が。
「もう!あっちで男の人が電気点けたり消したりしてこまっとんや!」
「うわっ!びっくりした~
」
カリカリ音だけが響く静かなフロアに急な声量でびっくり。
どうやら向こうのユニットで電気のon/offが行われているようで、
気になって知らせに来てくださいました。
「あ、掃除しよんな、ごめんなぁ~。手伝ってあげたらいいんやけど、ごめんあそばせ」
ウフフフ、と手を口に当てながら、去っていくご婦人。
去り際もelegant.
こんな夜を過ごしていると、ああ、ここは皆さんが生活している空間なんだなと実感します。
やっぱり、自分の住んでいる家は綺麗なほうが、良いですよね。
男達の夜は、まだまだ続く・・・
ご飯が落ちた時にすぐに掃除できずに時間が経ってしまったり、踏んでしまったり・・・
放っておくと黒い糊状の物体になって、モップがけでは全然とれなくなるんですよね。
こんなのどうしたらいいんだ・・・と悩んだ職員の方は多いのではないでしょうか


利用者の方が寝静まったころ、広い食堂でしゃがみ込んでカリカリする男が二人・・・
なんだか変な感じですが、一度モップで湿らせてからだとよく取れます。
これはこれで、病みつきになってしまいます。

ひたすらカリカリしていると、通路から声が。
「もう!あっちで男の人が電気点けたり消したりしてこまっとんや!」
「うわっ!びっくりした~

カリカリ音だけが響く静かなフロアに急な声量でびっくり。
どうやら向こうのユニットで電気のon/offが行われているようで、
気になって知らせに来てくださいました。
「あ、掃除しよんな、ごめんなぁ~。手伝ってあげたらいいんやけど、ごめんあそばせ」
ウフフフ、と手を口に当てながら、去っていくご婦人。
去り際もelegant.

こんな夜を過ごしていると、ああ、ここは皆さんが生活している空間なんだなと実感します。
やっぱり、自分の住んでいる家は綺麗なほうが、良いですよね。
男達の夜は、まだまだ続く・・・
2015年06月26日
逅里苑Life カメラマン
この構図、何か良いなと感じた一枚です。
家で一緒に生活していたら、それぞれが自然に自分の生活をしていて、
台所はきっとこんな感じなんだろうな、と思います。
しかし、これを別角度から見ると・・・
こんな感じです

こっちから見るとちょっと寂しいですね(笑)
でも、写真の撮り方ひとつで雰囲気がガラリと変わるのが、なんだか面白くないですか?
良い画が撮れるように、精進します

毎日カメラを持った不審者が、あなたの前に現れるかも・・・
2015年06月25日
逅里苑Life コミュニケーション
食堂で、ある利用者の方と目が合った。
その方は少し小柄で、車いすに少し浅く腰かけもたれかかるように座り、
自分で車椅子を手と足でゆっくりと動かしながら、フロアを行き来していた。
私は膝を折り、相手の目線より少し低い高さにしゃがみこんだのだが、
その度に、”介護”が染みついているなぁ・・・、と感じる。
私がもし椅子や車いすで座っている時、しゃがんで下から話されるとどう思うだろう。
あまり印象は良くない気がする。
多分、「この若僧が!年寄り扱いするな!」とか言いたくなる。
ふとそんなことに勝手な疑問を抱きながら、
「こんにちは」
と、目を見て声をかけた。
その方からの返答はなかった。
聞こえなかったのかな?、と思いながら返事がなかったことを焦りつつ再び言葉をかける。
「こんにちは、お加減いかがですか?」
お加減とか何の加減なのか良く分からない。
話す言葉に焦った時、よくそんな言葉が飛び出てくることがある。
自然体でいいのに、初めて話しかける時には教科書のようなセリフを選んでいる自分が居て、
ちょっと可笑しくなってしまった。
そんな自分ツッコミをするを私をよそに、その方の表情の動きや返事はないまま。
うーん、コミュニケーションが難しいな・・・と思いながら、ふとその方の首元に目をやった。
「あれ、服のボタンがはずれとるよ~。」
そう指摘して、私が手を伸ばそうとするその前に、その方は自分でボタンに手をかける。
ゆっくり、ゆっくり、ひとつずつ。
手は震え、ボタンを掴むことさえも難しそうに見えるが、時間をかけて、ゆっくりと。
正直私は、自分でボタンをとめるのは難しいのではないかな、と思い、
手伝うタイミングをじっと待っていた。
決して短くはない時間だったと思う。
しかし、私の助けが必要な様子は、見受けられなかった。
ああ、失礼なことを思ってしまったな、と考えていると、少し違和感。
良く見ると、2段目と3段目のボタンを掛け違えていたのだ。
あら、と同時に気づき、いそいそとはずしてかけなおされ始める。
ほどなくして、きちんと襟もとがしっかりした、ポロシャツとなった。
「ああ、よかった。その方がピシっとして良いですね!」
照れくさいような、はにかんだような表情で、その方は笑った。
なんとなく、ほんの少しでも心が通じ合うことができたのだろうか。
印象や話をした感触だけで、壁を作っているのはいつも自分。
相手を知るためには、自分を知らなきゃならない。
そんな風なことを、考えさせられる。
言葉だけじゃない、コミュニケーション。
自分が持っている、先入観の浅はかさ。
何でもないこの瞬間に、様々な思いを巡らせる。
ちょっとしたひとときに、今日も、ありがとう。
その方は少し小柄で、車いすに少し浅く腰かけもたれかかるように座り、
自分で車椅子を手と足でゆっくりと動かしながら、フロアを行き来していた。
私は膝を折り、相手の目線より少し低い高さにしゃがみこんだのだが、
その度に、”介護”が染みついているなぁ・・・、と感じる。
私がもし椅子や車いすで座っている時、しゃがんで下から話されるとどう思うだろう。
あまり印象は良くない気がする。
多分、「この若僧が!年寄り扱いするな!」とか言いたくなる。
ふとそんなことに勝手な疑問を抱きながら、
「こんにちは」
と、目を見て声をかけた。
その方からの返答はなかった。
聞こえなかったのかな?、と思いながら返事がなかったことを焦りつつ再び言葉をかける。
「こんにちは、お加減いかがですか?」
お加減とか何の加減なのか良く分からない。
話す言葉に焦った時、よくそんな言葉が飛び出てくることがある。
自然体でいいのに、初めて話しかける時には教科書のようなセリフを選んでいる自分が居て、
ちょっと可笑しくなってしまった。
そんな自分ツッコミをするを私をよそに、その方の表情の動きや返事はないまま。
うーん、コミュニケーションが難しいな・・・と思いながら、ふとその方の首元に目をやった。
「あれ、服のボタンがはずれとるよ~。」
そう指摘して、私が手を伸ばそうとするその前に、その方は自分でボタンに手をかける。
ゆっくり、ゆっくり、ひとつずつ。
手は震え、ボタンを掴むことさえも難しそうに見えるが、時間をかけて、ゆっくりと。
正直私は、自分でボタンをとめるのは難しいのではないかな、と思い、
手伝うタイミングをじっと待っていた。
決して短くはない時間だったと思う。
しかし、私の助けが必要な様子は、見受けられなかった。
ああ、失礼なことを思ってしまったな、と考えていると、少し違和感。
良く見ると、2段目と3段目のボタンを掛け違えていたのだ。
あら、と同時に気づき、いそいそとはずしてかけなおされ始める。
ほどなくして、きちんと襟もとがしっかりした、ポロシャツとなった。
「ああ、よかった。その方がピシっとして良いですね!」
照れくさいような、はにかんだような表情で、その方は笑った。
なんとなく、ほんの少しでも心が通じ合うことができたのだろうか。
印象や話をした感触だけで、壁を作っているのはいつも自分。
相手を知るためには、自分を知らなきゃならない。
そんな風なことを、考えさせられる。
言葉だけじゃない、コミュニケーション。
自分が持っている、先入観の浅はかさ。
何でもないこの瞬間に、様々な思いを巡らせる。
ちょっとしたひとときに、今日も、ありがとう。
2015年06月24日
逅里苑Life 風景
逅里苑のステキな場所、紹介させて下さい。

食堂からのこの風景、360度・・・は言い過ぎですが、180度のパノラマを前に、
思わず足が止まってしまいます。

今日も2階に見学者の方が来られたのですが、
食堂の奥行きの解放感とその眺めにほぉ~っ、と思わずため息が。
写真では、逆光になってますので少し暗くなっていますが、逆にここまで暗く写るのは、
かなり光が入ってきて明るい、ということでもあります。

「えぇ眺めやねぇ~・・・」
心が切り替わり、何か利用者の方一人一人の顔がもっと良く見えてくるような気がします。
どうして今までこんな風に感じられなかったのだろう、
日々変わっていく自分の景色に、胸を打つ、瞬間でした。

食堂からのこの風景、360度・・・は言い過ぎですが、180度のパノラマを前に、
思わず足が止まってしまいます。

今日も2階に見学者の方が来られたのですが、
食堂の奥行きの解放感とその眺めにほぉ~っ、と思わずため息が。
写真では、逆光になってますので少し暗くなっていますが、逆にここまで暗く写るのは、
かなり光が入ってきて明るい、ということでもあります。

「えぇ眺めやねぇ~・・・」
心が切り替わり、何か利用者の方一人一人の顔がもっと良く見えてくるような気がします。
どうして今までこんな風に感じられなかったのだろう、
日々変わっていく自分の景色に、胸を打つ、瞬間でした。
2015年06月23日
逅里苑Life 男の元気
「あら、そろそろ休まんのな~?」
逅里苑をくるりくるりと回り始めて、はや4週目。

いつも女性に優しいこの男性。
車いすを使用される方、寝たきりの方にとても心をかけて下さっています
今日はちょっとした散歩をエスコート。
この方も、いつもは歩行がふらふらで安定しないのですが、
誰かのお世話をしたい、と車いすを押す姿はとてもしっかりとしており、
見ている職員が逆に心配になるくらい、一生懸命歩かれます。
車いすの女性も、普段一人でいると落ち着かない様子が見られることも多いのですが、
この時はとても穏やかな表情で、押してくれている状況を受け入れておられました。
お互いによい影響を与え合える瞬間を、大切にしなければと思います。

男の元気
それは、女性にいいところを見せたい!と思う気持ちなのかも
逅里苑をくるりくるりと回り始めて、はや4週目。

いつも女性に優しいこの男性。
車いすを使用される方、寝たきりの方にとても心をかけて下さっています

今日はちょっとした散歩をエスコート。
この方も、いつもは歩行がふらふらで安定しないのですが、
誰かのお世話をしたい、と車いすを押す姿はとてもしっかりとしており、
見ている職員が逆に心配になるくらい、一生懸命歩かれます。
車いすの女性も、普段一人でいると落ち着かない様子が見られることも多いのですが、
この時はとても穏やかな表情で、押してくれている状況を受け入れておられました。
お互いによい影響を与え合える瞬間を、大切にしなければと思います。

男の元気


2015年06月22日
逅里苑Life 浦生でのひととき①

今日は浦生公民館での月に1度の食事作りの日でした!
毎週月曜日は、体操をしたり、クイズをしたり、談話をしたり。
近所に住んでおられる方々が寄り合い気分で遊びに来られます。
屋島でいつまでも元気に暮らそう!がモットーです


今日のメニューは、カレー!

皆さんが、ちょっと狭めの台所に集まってせっせと下ごしらえ。
手と一緒に、口も動いてそうな雰囲気が、良いですね


「あら、今日は誰もこんのんな?」
つぎわけながら、鍋の中を眺めて一言。
どうやら余ってしまったようで、逅里苑の職員さんへと、お弁当を持たせてくれました


きゅうりのからし漬けも付けて下さり、これにおにぎりもついてて結構なボリューム。
たまたまユニットのショートステイも昼ごはんがカレーだったので、
違和感なく一緒に食べることができました(笑)
ごちそうさまです!

2015年06月19日
逅里苑Life 梅雨
梅雨です。
雨が多く、本当に草が伸びるのが早いです(T_T)
逅里苑には中庭があるのですが、手入れしないとすぐ荒れてしまいます
そろそろ手入れしなきゃ、と思っていたら先にえっさえっさと草を処理していく先客が。
誰に言われるでもなく、いつの間にか中庭で作業に入られていた様子。

腰を曲げ、無理なく草を抜いていく姿は、
自宅で慣れ親しんだ生活の一部だったような気がしてなりません。
そんな自然な姿で居られることに、なんだかうれしい、と感じました。

そんな姿を知っては知らずか、中庭が見えるソファーで新聞を広げてくつろぐ方のご様子。
私は、どちらかというとこっちだろうなぁ・・・(笑)
でもそれはそれで、その人その人の役割、役回りではないかなと感じる、今日この頃なのです。
雨が多く、本当に草が伸びるのが早いです(T_T)
逅里苑には中庭があるのですが、手入れしないとすぐ荒れてしまいます

そろそろ手入れしなきゃ、と思っていたら先にえっさえっさと草を処理していく先客が。
誰に言われるでもなく、いつの間にか中庭で作業に入られていた様子。

腰を曲げ、無理なく草を抜いていく姿は、
自宅で慣れ親しんだ生活の一部だったような気がしてなりません。
そんな自然な姿で居られることに、なんだかうれしい、と感じました。

そんな姿を知っては知らずか、中庭が見えるソファーで新聞を広げてくつろぐ方のご様子。
私は、どちらかというとこっちだろうなぁ・・・(笑)
でもそれはそれで、その人その人の役割、役回りではないかなと感じる、今日この頃なのです。
2015年06月18日
逅里苑Life 夕食の準備

夕食前、5名の方がテーブルで集まっているのを発見。
何をしよんかな?と思って覗くと、どうやらもやしの根っことり。
みんなが頑張りよるところ写していいですか!と聞いたら、いかんいかん、と一蹴(笑)
作業をされている手を・・・フレーム、イン!


キッチンでは、じゃがいもの皮をむいている方も、
何ができるん?と聞いても、なんやろなぁ~~、と教えていただけません


しばらくするとソースの良い匂いが。焼きそばでした!

切った食材を見たり、調理の音や匂いがあると、何ができるのかとわくわくしてしまいます。
気になるので、出来上がるまでにフロアを何度も行ったり来たりしてしまいました(笑)
食事は、やっぱり過程も楽しみたい。
夕暮れ前に家に帰ると母が食事の準備をしている独特の雰囲気、
食事ができるまでの時間が、今思えばとても大切な時間だったと思います。
食事をおおいに楽しむこと、今の一つの目標です

2015年06月17日
逅里苑Life しょうぶ祭り
6月といえばしょうぶの花。
ということで、到着したのは亀鶴公園。
付近にはあじさいの花もたくさん咲いていて、
みんなで季節感を満喫

ゆっくりと景色を眺めながらおいしい飲み物なんて飲めたら最高ですね~。
私も前の施設に居る時に、しょうぶ園を毎年見に来ていましたが、
亀鶴公園でのしょうぶ祭りも、今年でもう30回目とのことです。
ここまで長く続くと、ひとつの伝統ある行事ですよね。
取り組み始めたことを真摯に長く継続していくことって難しいのに、
このイベントには、本当に大事にしている目的や想いがあるんだろうな、と感じます。
最初はどうやって始まったのか、年を重ねる中で困難だった経験はなかったのかとか、
そんなことにも興味がわいてきます

並んで座る二人、何を考えているのだろう??
